福岡県みやま市のナチュラル住宅 株式会社 彩 irodori

自然素材を使った人にやさしいナチュラル住宅

脱炭素社会に向けた世界の動きと日本の住宅動向 その1

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今年になり いよいよ日本も 脱炭素に向けた動きが加速し始めました。

と言うより やらざるを得なくなった と言うべきでしょう。

そもそも 日本の環境負荷に対する考え方は 先進国の中でも異常なほど遅れていた事が 今回 日本のドタバタ劇の発端。

先進国でも 特にEU圏の先進国では 30年近く前から 段階的に環境負荷や自国のエネルギー政策に対する強化を図ってきており 世界では 自国に化石燃料や天然ガスなどのエネルギー資源がない国の割合の方が多いわけで そのような資源がない国は当然 輸入に頼る他なく 輸入は海上輸送がほとんどです。

その際 世界には チョークポイント たるものがいくつも存在します。

チョークポイントとは 先日 日本の貨物船の座礁でも有名になった スエズ運河や テロ 海賊行為 紛争等が絶えないような 通過する際 非常にリスクが高い海峡の事で 更には 歴史的に有名なオイルショックや中東での戦争の際 エネルギー資源を輸入する国は 度々エネルギー不足に見舞われました。

そこで 先のEU圏の先進国は 80年代から 化石燃料依存度やチョークポイントリスクを小さくするために資源が無い国でも創出可能な 自然再生エネルギーの活用を始めました。

更に エネルギーの無駄使いを無くすため 先ずは住宅の断熱性能強化を図り 各家庭の電力消費量を抑える政策を進めたことで 結果的に日本の住宅のはるか上を行く 高断熱住宅が普及したわけなんです。

 かくいう私も 6年前 パッシブデザインに出会い EU圏の国へ勉強に足を運ぶ前までは 正直 日本の住宅の構造や断熱性能さらには質 と言う部分は 先進国の中でも トップクラス と お気楽な考えでしたが 実際に訪問した先の国で目にした物や考え方は 驚愕でした。

EU諸国でパッシブの勉強にお誘いいただきました方に 渡航前 

「とにかく日本における住宅の断熱性能や住宅その物の考え方は20年以上遅れているよ」

と言うお話を聞いた時には  正直 それはないだろう… と言う話半分的な感覚でしたが 現実は予想以上の物で 私同様 同行していた長男のショックも大変大きかったようです。

(⬇の写真は2017年にスウェーデン視察に行った際に撮ったもの)

[2017年 既にゼロエネルギーハウスではなく プラスエネルギーハウスが普及]

  

 [ZEB(ゼロエネルギービル)が普及。黒い壁に見える部分は太陽光パネル]

私たち 住宅に携わるプロでも 世界的な住宅事情に関し 正確な情報を持っていなかった事は 非常に反省すべき点で 今なお このような事実を知らない住宅関係者やユーザーが大多数と言うのは やはり島国からなる日本特有の他国の文化に触れづらいお国柄かと思いました。

大陸の国で 特にEU諸国で言えば 隣国へも手軽に行け 住宅の断熱性能に関しても 極端な違いもなく 選んだ住宅に 当たり はずれ なんかも当然なく 何故なら

国による しっかりとした基準や規制がある事で 国民全体が安心して暮らせる環境が整っており そのような国が数十年かけ確立してきた基準に 日本が一気に合わせなければならない事態になっている事すら ごく一部分の住宅関係者しか把握していないようです。

 

About The Author

株式会社 彩代表取締役大坪 宏記
大工としてたたき上げた当社の3代目社長。古き良き日本の伝統的な建築手法を熟知しながらも、お客様のライフスタイルや自然環境を意識した、
新しい住まいのコンセプトやデザインを追求する真のプロフェッショナル。
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